電波が宇宙の仕組みを明らかにします!

 

 

【No.18002/2018.04.09】

 夜空の天体は私たちを魅了してくれます。16世紀頃の人々はこの天体の動きを明らかにしようと逞しく取り組み、物理学の基礎を生み出したことには敬意を持ってしまいます。そして現在、電気電子技術を駆使した天体の仕組みを明らかにする研究が続けられています。その一つ、岩手県奥州市に設けられている国立天文台水沢観測局を先日訪問する機会がありました。ここには、Photo.1のように20m級の電波望遠鏡が備えつけられています。「電波」は、光よりも波長が長い電磁波の意味で使われています。2,300km離れた石垣島局など4箇所で同時観測が行われ、同じ星から放たれた電波の受信時間差をもとに観測点の位置決めができるなど、銀河系全てを観測できる優れものです。VERA(VLBI Exploration of Radio Astrometry, VLBI技術による電波位置天文学の探究)プロジェクトがVLBI(Very Long Baseline Interferometry, 超長基線干渉計)技術を駆使して行われています。敷地内には宇宙観測の今昔を知ることができるPhoto.2の奥州宇宙遊学館もあります。しばし、宇宙に想いを馳せる一時を味わえます。