E-letterNo16012「ものづくりは時間がかかる?」

6 月30 日と7 月1 日の2 日間に渡って八戸工業大学において平成28 年度三高スタディーものづくり講座が開催されました。これは三本木高校の生徒を対象として、大学で行われているものづくりを体験してもらおうという企画です。電気電子システム学科では10 名の三高生が、液晶テレビを支える物理・化学・電気の科学技術を体験してもらいました。第1 日目は「液晶表示素子を作る(ガラス板の本当の洗い方)」、第2 日目は「映像駆動回路を作る(半田ごての本当の使い方)」と2 つのテーマを設定し、E 科の大学院生にも直接指導支援をしてもらい、教職員と学生一体となったプログラムとしました。

私達は、普段インターネットを始めとして様々な情報を入手することができますが、一方で、「液晶」一つにしても、実際に見たことがないものが多くあります。ものづくりは、実物を対象に人間の五感を発揮して作り上げるもので、普段味わえない難しさや種々の知識がそこには秘められています。時間がかかる作業が多くありますが、一つ一つの工程がなぜ必要なのか、どのようなメカニズムを利用しているのかなど疑問を巡らすことで、充実した体験になればと願って実施したところです。

生徒達は早朝から夕方まで十和田市と八戸市を2 日間往復し大変だったようです。朝が眠いと話す生徒も多かったのですが、いざ、ものづくりが始まってみると三高生の皆さんの集中力には感心させられました。工学の面白さ、醍醐味がきちんと伝えられたかどうか気にかかるところですが、まずはお疲れ様でした。


 

写真1 液晶パネル製作の要:配向処理剤の加熱

写真1 液晶パネル製作の要:配向処理剤の加熱

写真2 出来上がったパネルについてディスカッション

写真2 出来上がったパネルについてディスカッション

pdf版:2016_Letter_No12