交通事故は避けられたか?

交通事故は避けられたか?

執筆:教授 関秀廣

 先日、違和感のある車に出くわしました。Photo.01ですが、壁にぶつかり、前が大破しています。そのすぐ奥にもう1台が電柱に突っ込んでいます。交差点での衝突事故のようでした。車両が新しいのに〜と思ってしまいました。交差点では直進車と右折車は互いに相手の車がどう動くかを予測しながら運転します。その予測がずれて、無理をしてしまうと事故を起こしてしまいます。

 これを制御して防ごうと思うと、センサで相手の車両の位置、速度を計測して、安全かどうか判断して横断できます。それでも、相手が変則的な動きをすると事故になってしまいます。それならば、車両情報を互いに交換し、制御できれば、より安全な交通システムとなっていきます。

 人は事故を起こします。人間の「安全」は、技術を進展を図る私達の大きな目的の一つです。そうした制御技術を学ぶ一端にロボット工学プログラムがあります。Photo.02で中央ディスプレイ前のテーブルにミニロボット群が載っています。これは、学生が組み立てるものですが、意外にツワモノです。簡単でありながら、インターネットを介していることから、どんなところからでも動かせます。離れた場所のセンサ情報をインターネット経由で集めて制御できるIoT(インターネット・オブ・シングズ)技術を使いこなせるようになります。社会の課題に電気電子工学的な観点から果敢に挑戦して乗り越えていきたいものです。