
ルノー、光の利用効率を極限まで高めた液晶表示器を採用!

教授 関秀廣
話題のルノーですが、車載器には私が開発に関わった液晶表示器が採用されていたことがあります。
Photo.1に従来のものと開発したものとを比較してみました。従来のものには、光を半分吸収してしまう偏光子が使われるため、表示がどうしても暗くなってしまいます。新たに開発した表示器(2層型GH液晶表示器)は、偏光子を取り除き、液晶を2枚重ねて、今まで捨てていた光の利用効率を高めたものです。Photo.2は自動車のスピードメータなどが配置されたインスツルメント・パネルです。メータのイメージを変えて、デザインの自由度も高まり、用途を広めることができました。
自動車に採用されるには厳しい条件が求められます。言われるのは「酷寒のシベリアから、灼熱のサハラ沙漠まで」使用できますかということです。そこでは様々な技術が投入されて条件をクリアできます。
色々な課題が立ちはだかるのですが、課題を一つ一つ解決するたびに応用できる範囲が広がっていきます。モノ創りの醍醐味、やりがいがそこにあります。
上:従来の表示器、下:新開発器 実用化された車載用インスツルメント機器
