E-letterNo16013「スチューデント・パワーが学科復旧を力強く支援」

電気電子システム学科の建物は、ここ1 年にわたり大規模な耐震工事が行われ、立ち入り禁止となっていました。その間ネットワーク演習室(E201 室)も使用できなかったため、機能を別室に移転して仮教室として使用していました。その復旧改善作業が、6 月23 日と24 日に実施されました。PC とディスプレイ60 台分に関わる作業(LAN 配線・電源線の解線、配線作業。サーバ・端末PC・ディスプレイ・机・椅子移設、付属機器の設置等)でしたが、これには学生の多大な貢献がありました。

写真1 は移設前のOA フロア(Office Automation)の様子を示しています。床の上に5cm 程の空間を取り、その上に別の床を設け二重構造になっています。床には灰色の2kW 電源ケーブルと青色のLAN ケーブルが張り巡らされています。演習室に入るときに段差があり、足元が引っかかりやすいのですが、すっきりしたレイアウトを実現するには有効な方法です。講義の合間を縫っての限られた時間の中、写真2 のように各研究室の卒業研究生に集まってもらい、集中的に移設作業をしてもらいました。およそ、2 時間程で終えることができました。今回は学生らの結束された力とする、スチューデント・パワー(Student Power)がなしえた作業といえます。ホッとするとともに学生の支援に感謝します。

このスチューデント・パワーという言葉は、1960 年代末ですが世界の至るところで起った学生運動のことを言います。そこでは、世界的に共通したスローガンあり、アメリカのベトナム戦争に対する批判でした。社会の矛盾、不合理、不条理に対抗する学生たちの意思表示でもありました。その後、日本では社会が豊かになるにつれ、学生運動が沈静化していった感があります。学生が社会を前にして抱く想いには新鮮なものがあります。そうした感覚は問題解決を目指す契機に
もなりますので、常に持っていたいものです。


 

写真1 演習室整備の前

写真1 演習室整備の前

写真2 精力的に整備を行う学生たち

写真2 精力的に整備を行う学生たち

 写真3 演習室整備の後

写真3 演習室整備の後

pdf版:2016_Letter_No13